初心者にもわかる不動産担保ローン
資産、負債、資本はさらに細分され、例えば資産なら現金、預金、受取手形、建物、土地などに細分され、これを勘定科目と呼んでいます。
したがって仕訳は勘定科目を使って行います。
資産、負債、資本の区分だけでは内容が大まかすぎるからです。
それにしても仕訳の基本は前述の通り資産、負債、資本の三区分で理解することです。
ところで取引によっては資産や負債が減少することがあります。
これはどう仕訳するのでしょう?簿記ではマイナスは使いません。
マイナス数字を使わないで記録する方法として、借方と貸方を逆にします。
例えば貸借対照表上、資産は借方ですが、資産が減少した時は反対側の貸方に仕訳します。
減少するケースを貸借逆に記録することで、負債の減少と資本の増加とか、資産の減少と資産の増加といった複雑な取引をとりこむことができます。
仕訳のルールはわかったのですが、勘定科目にはどのようなものがあるのでしょうか。
勘定科目は、財政状態と経営成績の内容を、わかりやすくかつ実態をつかみやすくするために設けたものです。
したがって資産や負債などを細分したものだといっても、あまりに細かすぎると、かえってわかりにくくなりますので、一般的なルールがあり、どの会社でもそれに従って勘定科目を設定します。
期末の本決算で作る書類は、営業報告書、貸借対照表、損益計算書、利益処分案ですが、このうち、有機的な仕組みである複式簿記によって作成するのは貸借対照表と、損益計算書です。
今ではコンピュータでデータ処理をするようになっていますので、簿記を古くさく感じる人もいますが、コンピュータ処理であっても複式簿記は生きています。
複式簿記では、取引発生の都度記録をとります。
それを基礎に、誘導法で貸借対照表と損益計算書を作成します。
まず取引が発生すると、仕訳帳で仕訳します。
予め定められた勘定科目を使い、取引内容を吟味して、どの勘定科目の動きが取引によって発生したのかを判断して仕訳をします。
雑多な取引が膨大な数、発生します。
大変な気がしますが、多くは定型的な取引です。
したがってデータ量が多いだけで、仕訳の判断は簡単です。
だからこそコンピュータ処理に適しているのです。
仕訳帳では取引発生順に記録されていますから、各種の勘定科目がランダムになっています。
そこで同一勘定科目の取引を一か所に集める目的で、仕訳帳から元帳に転記をします。
元帳に各勘定科目ごとに口座が設けられます。
そこへ同種取引を転記してまとめます。
元帳のある口座を見れば、いつでも残高がわかります。
これによって売掛金の回収や商品の管理ができるのです。
以上の手続きを一つ一つの取引について実行します。
決算日を迎えると、データをしめきります。
ここまではデータが基本の処理です。
事実がデータと一致しているかどうかは、わかりません。
例えば商品勘定で残高が一〇〇〇個、金額二〇〇万円となっていても、実物の商品が本当に一〇〇〇個倉庫にあるか否かは、保証の限りではありません。
それというのもデータ処理にミスが発生しているかもしれないからです。
そこで重要な勘定科目については、実際の調査をします。
商品、製品、原材料などの実地棚卸とか、売掛金の残高確認などです。
もし帳簿残と実際とが不一致なら、調査のうえ正しくします。
期末に処理すべき手続きには、右の実査の他に、減価償却費の計上とか、貸倒引当金の計上といった処理があります。
これらは計算によって「取引」となり仕訳するものであって、自然に取引が発生するものではありません。
なぜそんなことをしなければならないかは、後の章で述べますが、こうした期末整理事項を決算に際して行います。
その後に試算表を作ります。
試算表というのは、元帳の勘定科目ごとの残高を一表にまとめた表です。
試算表と呼ぶのは、計算チェックができるからです。
複式簿記は貸借が必ず一致するように作られていますから、全勘定をまとめた試算表でチェックするのです。
試算表は検算表であると同時に、貸借対照表と損益計算書の元でもあります。
決算手続きによって、売上高とか売上原価、販売費、一般管理費といった損益勘定は、一か所に集めます。
これを損益集合勘定といいます。
損益集合勘定で当期利益が確定し、資本勘定へ振り替えられます。
損益集合勘定の内容を様式に従って記載したのが損益計算書です。
残高試算表の内容を様式に従ってまとめると貸借対照表になります。
経理部へ経理処理の相談に行くと、すぐ伝票を書いて持ってきて下さい、とか証憑はどうなっていますか、などと言われることがあります。
証憑とか伝票とは何でしょうか?なぜそんなものが必要なのでしょうか。
会計原則の一つに確証性の原則があることは前述しました。
経理処理は、確実な証拠に基づいて行うべきことというのが確証性の原則です。
経理は会社の財産や損益を扱うのですから、適当に処理するとか、いい加減な処理では困ります。
誰が見ても、なるほどというものである必要があります。
それには証拠が必要です。
事実の発生を証拠づけるのが、証憑書類です。
取引の証拠となる書類には、企業外部の人が作成したものと、企業内部の人が作成したものとがあります。
どっちが証拠力が強いかといえば、もちろん外部の人が作成した書類です。
もし頼まれて、ありもしない事実があったような書類を作成して他人に渡したら、後で財産的な義務を追及されることが起こりますから、そんなことはしないものだからです。
カネをもらってもいないのに、「領収書がいるから頼みますよ。
あなたにご迷惑はかけませんから」といわれて、領収書を書いて渡したとします。
後にそれが問題になったときどうなるでしょう?事実無根だといっても、相手が「確かにカネを渡しましたよ。
ほらここにあなたが書いた領収書があるではありませんか。
確かにあなたの筆跡です」と言い張られたら、どうします。
第三者が信じられるのは客観的な事実だけで、現にあなたの筆跡の領収書があるわけですから、カネの授受があったと判定することになるでしょう。
そうでないことを証明しなければなりませんが、領収書があるのにカネを受け取っていないのを証明するのは大変です。
そんなわけで、企業外部の者は事実無根の書類を渡すことがないのが通例です。
そこで企業外部の者が作成した領収書、納品書、契約書などを証憑書類といい、それを保存することで事実の存在を証明します。
ところで事実の発生には、会社と外部とのやりとりのほかに、会社内部でのやりとり鳥あります。
例えば倉庫から製造現場に原料を倉出ししたといったことです。
この時は、企業内部ではあっても、倉庫担当者と製造担当者の責任は明確に分かれています。
倉出しするまでは保管責任は倉庫担当者にありますが、倉出しによって責任は解除され、原料を受け取った製造担当者に責任が移ります。
このことを証拠づけるために社内で作成するのが伝票です。
勘定科目のことをアカウントといいますが、これはアカウンタビリティすなわち責任ということと関係があります。
原料という財産の保全責任は倉庫担当にあり、それが原料勘定です。
原料勘定の借方記入は倉庫担当者の責任の発生を示し、貸方記入は責任の解除を意味します。
原料勘定の貸方記入に対応する仕訳は製造勘定です。
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